恋愛を数学的に解く
恋愛ってめんどくさいですよね?
なぜって、恋心は目に見えないからです(?)
恋の駆け引きに圧勝する。
そのために恋愛を可視化する必要があります。
(今回のテーマは”一般の線形系に従う恋人たちの恋愛”です)
1. いろいろ前準備
恋愛は傍観するのであれば、参加人数が多ければ多いほど盛り上がります。あたり前です。
が、複雑になるので、まずシンプルな二者恋愛を考えていくことにします。
登場人物はアリスとボブです。
まず初めに、アリスとボブの恋心を設定します。
アリスのボブへ対する思い
ボブのアリスへ対する思い
両社の思いを二次元平面上で可視化して考えていきます。
横軸を、縦軸をとします。
つまり値が
正であれば相手への思いは”好き”、
負であれば相手への思いは”嫌い”
となります。
アリスの思いは結局こんな感じです。
ボブについても同じノリなので、この2次元平面内で最も平和的なのが両想い時です。
両想いにも強度があります。”目が合ってわっ”程度から”卍級””まであります。
つまり右上に行けば行くほどお互いの愛が深まっていきます。
この時の駆け引きは、魚がかかった釣り竿です。
最大限につまらないのは無関心です。つまり であり、 の時です。何も起こりません。何度も言いますが二人が嫌い合うよりつまらないです。むしろ嫌い合え(?)
まずはアリスを式にするとこうなります。
とは感情パラメータとなります。
は勝手に拍車パラメータと呼びます。
アリスはボブへの思いが強まれば強まるほど自分の気持ちに拍車をかけていきます。
例えば、の場合、アリスは"ボブが好きだという自分"に惑わされさらに好きになります。酔っています。恋は盲目パラメータです。(?)
例えば、の場合、アリスは”ボブが私のことを好き”であればあるほど、嫌いになるという沼に陥ります。
アリスの人格を4人設定します。
(とりあえず感情パラメータは0ではないとして考えます。)
⑴ポジティブ
【 】
端的にポジティブです。
相手を好きになればなるほど好きになる。相手から好かれれば好かれるほど好きになる。
短絡的ですが最強です。
⑵焦らす系
【 】
じらすってこうやって書くんですね。
どういうことかというと、最悪なのは、により、相手が好きになるほど嫌いになり、嫌いになるほど好きになることです。
恋愛の手練れ、完全に恋をもてあそんでいる系です。
⑶慎重
【 】
相手から好かれれば好かれるほど好きになる一方で、自分の思いはセーブしていきます。あくまで冷静に見ようと努力しているわけですね。
⑷何も信じられない
【 】
何があったのでしょうか。完全に負のオーラが付きまとっています。失恋後か人間嫌いのどちらかでしょう(?)。
と、4人設定しました。もっといろいろ設定できますがとりあえずはこれで行きます。
同様にボブも作成します。
2. "ポジティブ"と"ポジティブ"
【 】
【 】
まず、初めの例です。
つまらなそうですが、ポジティブ同士の恋愛を見ていきましょう。
恋愛平面内に矢印が大量に生成されました。これが恋の流れです。
つまり、平和領域内で生成された恋心は以下の緑のハートのように熱くなっていきます。
なんと、驚くべきことにアリスはボブが好きであれば、ボブがアリスのことを嫌いでもワンチャンあります!!!!
この三角形領域で、恋愛がスタートすれば熱い関係になれます!
式でいうと、よりも上であれば耐えです。(直線上はめんどくさいので考えないことにしましょう。しいて言うなら線上は進展なしです。)
どういうことかというと、ボブが抱くアリスへ対する嫌いの思いよりも好きであれば勝てます。
つまり、ポイントはいくら嫌われていても、それを上回る好きを得ることで恋愛へと発展していくのです!!!!!
と、ポジティブ同士だから成り立ちそうな関係が見えます。
このようにして、何パターンか見てみます。
3. たぶらかし男と恋をする
女遊びの得意なボブに恋をしたアリスを見てみましょう。
【 】
(ボブは⑵です。)
ポジティブでピュアなアリスが恋をしました。
????
端的に沼です。
好き嫌いを永遠と繰り返し、どんどん拡大していきます。
もう一度言います。沼です。
これは途中でどちらかがリタイアする関係です。危険です。
慎重なアリスが恋をしました。
おっと、なんとも言えません。
初期位置が重要です。
この領域なら成功です。
しかも、この先の思いは常にボブの方が大きいです。
たらしを虜にできるってことですね!!!(?)
面白いのは、お互いに嫌いであっても恋愛へ発展していくところです。
あいつ嫌い、または苦手と思っていてもひょんなことから恋が芽生えるかもしれないのです。
たぶらかしカップルはうまくいくのでしょうか??
うーん。どうあがいても両想いにはなれないもどかしさがありますね。
さて、失恋後のアリスはどうでしょう。
あぁ、病んでいます。
めんどくささの化身です。やはり、失恋後は大変です。
4. 失恋のその先に
さぁ失恋したアリスを落とす方法はあるのでしょうか。
まずは単純バカであるボブの挑戦です。
あら、
空回りです。どっちつかずですね。。。
慎重に慎重に接して何とかアリスを手に入れたいボブはどうなるか。
なんと、無関心へと吸い込まれてしまいます。
過度な慎重さが裏目に出ましたね。
失恋者同士は闇が深まりそうですが?
どういうことかというと青色のラインに帰着します。
つまり、片思いにしかなりえない直線へ一直線です(?)
どうしたらいいのでしょうか、、、
あえて不思議なパラメータで挑戦です、、、、
【 】
失敗です。
数分しか考えてないですが、たぶんうまくいきません、、、
どう頑張ってもアリスを救うことはできないのです。
心を閉ざすことで、うまくいく恋愛は手に入れられません。
相手を信じる()か、自分の心には正直()である必要がありそうです。
5. まとめ
予想以上に恋愛を2次元平面でみたら、成り立ってて驚きました。
正味、だいたいそれっぽい結果になるんですね。
この恋愛を相平面で考えるアプローチはまだまだ発展できそうです。
例えば、今回の固定点は1個だけですが、増やすことで、無関心ではない別のポイントに到達するなんかも作れそうです。
また、時間が無限大へ行ったとき愛も無限大へ????恋は無限大????おかしな話です。きっと、どこかで収束するはずなので、それを再現するのも面白そうです。
しかし、一番の興味は第3者の登場です!
三角関係は絶対に面白いでしょう。
いつか続きを考えてみたいです。
おわり
(本来この話は、””線形系の相図は、固有値と固有ベクトルを見つけるだけでいい”ってことなのです。)
6. おまけ
【 】
【 】
何があったんでしょうか。見ちゃいけないものでも見たんですか?
【 】
【 】
これぞ若き恋愛感あります。喧嘩して仲直りを周期的に行っていますね。。。
【 】
【 】
慎重派vs慎重派のワンパターンですが、残念ながら無関心へ。。。
【 】
【 】
別パターンの慎重派vs慎重派です。
これって結構いい形です。合えばとことん合うし、合わなければ合わない。
慎重に生きて慎重さんを探すのがいいのですか?
7. 参考文献
諸悪の根源です。
- 作者: Steven H. Strogatz,田中久陽,中尾裕也,千葉逸人
- 出版社/メーカー: 丸善出版
- 発売日: 2015/01/30
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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読んでたら唐突に出てきたこの問題。5.3の”恋愛問題”です。
まんまと道端で止まってしまいました。歩かねばいけません。
めちゃめちゃわかりやすいサイト発見しました!おすすめ(?)です。
図が動いてて感動しました。。。。